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人に心を向けてはいけない

副題「回避的人間関係論」

自らが繊細で傷つきやすいという自覚のある人間は、人と接するときに、目の前の人に心を向けてはいけない。心を向けるかわりに、目だけを向け、目の前の人を見るべきである。決して目の前の人を感じてはいけないのだ。

特に目の前の人が、強い感情や強い想念を持っているとき、それらを感じてしまうことは危険である。冗談かと思われるかもしれないが、強い感情や強い想念は伝染する。

だから目の前の人が怒っていても、一緒になって怒ってはいけない。ただそれを見ているのがよい。

目の前の人の感情や想念を心で感じ、トレースしてしまった時点で、私は我と彼の区別をつけることに失敗している。いつの間にか、その感情や想念が、自分のものとしてしか感じられなくなっているのだ。それらは私の中で、新たな強い感情や、未解決の問題を掘り起こし、混乱を引き起こすだろう。強い感情はエネルギーを消費させ、混乱は、不安や怒りを引き起こす。これは、自分自身にとっても、目の前の人にとってもよいことではない。ともすれば、自分の中に生じたものが目の前の人に返り、収拾のつかない大混乱を引き起こす。

同時に、そのとき私は目の前の人の問題を、あたかも自分の問題であるかのように捉え、過剰なまでの問題解決の努力を始めるだろう。

したがって、人間関係で疲弊したくなければ、人に心を向けてはいけない。常に、目だけを向けるべきである。特に、影響を受けやすい繊細な人、毎日多くの人と接する人、インターネットのような人の想念の渦巻く場所を好む人間は、観察者に徹することが自衛の手段である。

お知らせ

変な時間に目が覚めた勢いで、変な時間に続きを up してみたよ。タイトルは「人に心を向けるとき」。趣旨は正反対ではあるけど、人に介入することを前提とした部分集合でもある。

多分明日、趣旨が正反対の続きを書くよ。タイトルは「人に心を向けるとき」になると思うの。

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