テレビをつけたらエチカの鏡で「今時の出産」を特集していた。
全体的に自然出産を肯定、いや讃美する勢いの番組だったので、もし私が「自然出産のリスク」を事前に知らなかったとしたら、やっぱり「素晴らしい!」と感じていたに違いない。
番組を見ながら同時に Twitter を「エチカ」で検索して眺めてたけど、放送中は「素晴らしい!」「すごい!」「産みたくなった」って書いてる人ばかりだった。リスクに触れる人はほとんどいなかった。
番組の内容は、こんな感じ↓
- バースコーディネーターなる人が「ナチュラルバース」「自然出産」の良さを語る
- 自然出産のカリスマ「吉村医院」でのお産に密着
- お産合宿:まきわり等
- 母親講座:先生と妊婦が車座になってその時の思いを語り合う
- 「もう予定日1週間過ぎてる」と笑う妊婦さん
- 愛知県の吉村医院に横浜からわざわざ来ている人がいた…
- 吉村医院でお産をした人のお産の瞬間のビデオを番組内で放映。「長男がへその緒を切った」らしい。
- フランス式ソフロロジー出産:無痛分娩ではなく痛みを産む喜びに変えるとかなんとか。
- 世界のお産
- イルカと一緒に水中出産(メキシコ)
- 先住民族のお産(ブラジル):全身にペインティングを施し、産むときは村の女性が赤ちゃんを取り上げる
- セレブ出産(日本):超ゴージャスな病院での出産
- 胎教:胎内の赤ちゃんに話しかけてコミュニケーションを取ったり等
ゲストの芸能人の男性が、「2人目の子供の時には妻に水中出産をさせており、その時長男も立ち会っていた」とかいう話をしていた。
追記:詳細な記載のあるブログを見つけたのでリンクします。
→ エチカの鏡【妊婦自然分娩自宅出産吉村医院】詳細情報
「産科たらいまわし」「産科崩壊」とかいって病院でのお産を守るべきだと報道する一方で、「自然って素晴らしい」などと礼賛してるんだから、テレビ局の二枚舌っぷりは素晴らしいと思う(皮肉
自然出産を讃美するってことは、裏を返せば病院で管理される不自然な出産はよろしくないとでも言いたいのでしょうか。そういう風潮を作っちゃうと、切迫早産、多胎妊娠、妊娠中毒症なんかで管理入院せざるをえなかったり、帝王切開を選んだりした人を、無邪気に笑いながら傷つけるみたいなことにもなりかねないと思う。
私はまだ産んでなくて三十路だし、私の周囲にも結婚が三十路過ぎで、産むのはそれより後になる人が相当数いる。大学出て就職して一生働きたいタイプの女性には、妊娠出産が三十過ぎ、四十手前になる人がそれなりにいる。みんな知っているとおり、妊娠出産のリスクは三十歳超えた頃から徐々に上昇するという。だから早期から病院にかかって現在の標準的な方法で管理してもらう方がいいのに、テレビに影響されて自然出産主義になっちゃったらどうするんだろ。
妊婦が自然出産を選んで問題が起こったら、それは選んだ本人の責任とか言うのかもしれないけどさ、選択はメリットとデメリットを正確に把握した上でなされるべきであって、メリットしか提示せずに判断させて、問題が起こったら選んだ人の責任ですとか、ありえない。
病院の管理下における出産に比べて、自然出産のリスクが高いということはすでに指摘されているというのに、なんでリスクの方にはまったく触れずに「素晴らしい!」という方向に持っていくのかなあ。
「自然出産で産みたい」と思った人、自然出産の危険についての情報も見て、一度考えた方がよいと思うのよ…(´・ω・`)
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